第3回"Journal"は、インタビュー第2弾。
今回は、intoxic./THOMAS MAGPIE のデザイナー 奥村展子さんにインタビューさせてもらいました。
Q:intoxicとThomas magpieのブランドについての思い、こだわりなどありますか?
A:自分がペルソナなので、自分が着たいものを。
自分が持ちたいモノしか作らない。
だから、ボツになるモノも多いんです。
特にintoxic.に関しては、たくさんデザインしてますが、半分くらいしか世に出せてないです。
これだっていうのしか作ってないです。
Q:デザイナーになろうと思ったきっかけはなんですか?
A:ラグジュアリーブランドに10年働いてました。
充実しててすごく楽しかったのですが、その当時、普通の人になりたくて、普通を装って過ごしてきたんですけど、周りにあわせることがすごく苦しくなって、自由なことがしたいなーと思いました。
それが自分にとって厳しくても一人でやったほうがいいのではないかという結論に達したこと、そしてどうせやるならすきなことをやって人生を終わらせたいなと思って。
Q:ブランドで1番こだわって作っているポイントはなんですか?
A:やりたいことをやっている事。
社長業もデザインも資質は問われるし、お金は作りたい自分がいるけど今はそうは思わない。
シンプルなものは他がやってるから他のブランドがやらないものをやってみたいですね。
Q:制作の中で1番テンションが上がる時 はどんなときですか?
A:最初立ち上げた時は作り上げるところまでの工程をすべてやっていたので、ずっとテンションがあがっていましたが、今は服をデザインしている時は苦しいのだけどサンプルが上がった時。
コレっていうのができた時が一番テンションがあがります。
上がるか、下がるか...下がる方が多い時もありますが。
Q:インスピレーションはどのような時に受けますか?
A:某ブランドでトップデザイナーをしていた彼女が今、服作りのサポートをしてくれてます。
彼女の言葉や、彼女と話すだけで、見るだけで、インスピレーションやヒントがたくさん湧き出てきます。
THOMAS MAGPIEのインスピレーションは、このチームの中にたくさんのヒントが詰まっているように思うことと、このチームだからこそ!という感じがします。
Q:デザインソースとなるものは?
トレンチコートやチェックのセットアップの時なんかは過去のモッズスタイルの写真集等から。
ライダースジャケットはセックスピストルズから。
でもボンテージジャケットやボンテージパンツは受け付けないだろうから→チェックのストレートのパンツに→ジャケットも追加、みたいな。
歴史的スタイルの切り取りです。
コレクションだけは一応見るけど、今売れてる物は拾わないようにしています。
みんな追いかけてるからかぶっちゃう(笑)先を見たりはするけど。
さらに、もう1つセールストークを増やしたいから何が出来るだろうか...と考えます。
例えばハンチングベストが売れた→ベスト作りたい→コートとベストをドッキング→(まだ足りない) 襟は縦長で70年代ぽいので好き嫌い分かれるだろうから、取り外し可→もう一色いれたい!→デザイナー、パタンナーも同席→縫い方の説明、パターンを引き始める→2人が情熱をを持ってやってくれるので何かを増やしてセールストークを増やす…とか。
やっとこれが「らしさ」個性かなと。
それから民族衣装も母の影響から好きです。
Q:海外にいって受けた印象は?
A:現地にいる人の服装を見て楽しむから、どこでも楽しい。台湾行っても韓国行っても。
ヨーロッパはちょうどファッションウィーク期間中に行ったので流行ど真ん中のバイヤーの人達で、めちゃくちゃ楽しいって程でもないけど…
結局は流行は世界共通だなと思いました。
追いかけたら正しかった時もあるけど、基本的には流行は見ないです。
Q:個人的に大好きなのですが、ライダースジャケットはもう作らないのですか?
A:作りましょうか(笑)
今回のライダースの完成度は良かった。
少しサイズも大きくして今っぽく。
有名ブランドのライダースジャケットを拝見しましたがやっぱりレザーが固い。
10年革を見てきたけど、今回のライダースジャケットは最高に良い革。
革のクオリティーやばい!柔らかさがあって傷も無くコスパも最高です。
Q:プライベートの趣味や今ハマってるものありますか?
Aずっと、音楽と服。
テクノ、ヒップホップ...
今フランスのDJ、Vladimir Cauchemar(ウラジミール・コシュマール)にハマってます。
Q:好きな映画は?
A:「スタンドバイミー」
Q:リスペクトすると人は?
A父。父は絵描きなんですね。
油絵から水彩画になって…いまでも描き続けてる父をみて素敵だなと思うと同時に、人はやり続けることで成長するんだなということを知りました。
Q:好きな男性のタイプは?
A髪の毛の長い人!
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★ 最後にgrasolのお客様にメッセージをお願いします!
いつもありがとうございます!
できればお店に行ける時に行きたいと思ってます。
ユーザーの話を聞いたらテンションがあがりそうなので来年あたりは取り扱いのお店をまわって直接お会いしたいし、お客様の声も聞いてみたいし、接客もしてみたいと思ってます。
最初にgrasolに行きたいって思いました!
★ 奥村さんとお会いして | 田端さくら(grasol)
最初にgrasolに!と言ってくださった時の笑顔が今でも忘れられません。
好奇心と向上心をたくさん持ってらっしゃる方で私も展示会に行くたびに影響を受けます。
お話を聞いていて、intoxic、Thomas magpie の魅力がさらに増したように思います。
彼女の作る作品を、できるだけストレートに届けられるように。
そして、
いろんな国や、場所に行けなくても、楽しさやワクワクする気持ちはいつまでも持ち続けていたいですね。
きっと、奥村さんの作るモノは皆さんを楽しい世界へと導いてくれると思います。
私もそのお手伝いができることを心から嬉しく思います。
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